バブルを経験した先輩方にとって、酒を飲み交わしながら商談を行ったり接待攻勢をかけて仕事を取ってくるというような光景は頻繁に見かけられまていました。
しかしそんな習慣は急激になりを潜め始め顧客への接待は禁止され、同僚や上司、部下などと親交を深めるために酒席の場を利用するのはもはや時代遅れと言われるようになってしまいました。
とはいえ、未だにお酒が好きな職員はたくさんいますし、うまく使えばデイサービスの運営を円滑に進めることができるはずです。
今回はそんな介護職員とのコミュニケーションにお酒をのみに行くことについてお話していきたいと思います。
介護職はお酒好きが多い(奢られるのも大好き)
介護職員は比較的お酒好きが多いように感じます。統計調査があるわけではありませんが、介護職員の喫煙率の高さから見てもそうった傾向があるのは間違いないでしょう。職員の平均年齢が高いのもありますが、日々のストレスやプレッシャーからくるのものもあるのでしょう。
私のデイサービスでも「今日はちょっと失敗があったので飲みに連れて行ってください。」などと誘われることがよくあります。そういう時は出来る限り参加するようにしています。私に予定があるときでも飲みに行けとお金を渡しています。経営者がお金を払って飲みに連れて行ってくれて話を聞いてくれる。それだけでも職員にとってはストレスの発散になっているようです。
また、職員同士の親睦を深めることができます。職員同士でトラブルが発生しそうになったらすぐにお酒を飲みに誘うようにしています。その際には2人と私以外にも場の雰囲気を盛り上げられる職員にも声をかけます。そして必ず経営者が全てご馳走しましょう。
酒席の場で人を見極める
酒席の場は無礼講になるため、人間関係が如実に現れます。普段経営者や管理者がいる場では気を張っているためなかなか人間関係まで見ることができません。どの職員とどの職員が仲がいいのか、あの職員はあの職員には敬語を使うけれど、この職員には敬語を使わないなど普段見せない人間関係を垣間見ることができます。
また、経営者に対する対応も分かれます。経営者に対しても無礼講を貫いてしまう人もいれば、酒席の場も上司による評価の場だということを意識して気配りを行える者がいます。
もちろん無礼講の場だと宣言しているので、経営者に慣れ慣れしくしてしまうのは悪いことではないですが、やはり気が使える人間のほうが安心してご利用者様のご家族への対応やケアマネジャーの対応を任せられるでしょう。
お酒は議論を加速させる?
お酒は口を滑らかにします。思いもしないアイデアが生まれる可能性もありますので酒席の場を議論の場として使うこともあります。
ただ、お酒の場が向いている議題、避けたほうが良い話題もありまし、議論の進め方に気をつけないと意味のない議論に終始する事になってしまいますので注意してください。
酒席に向いている議題
- 日々のスケジュールに関して
- 職員の業務分担について
- レクリエーションについて
悪口大会になりがち
お酒に場は人のあら捜しなどの悪口大会になりがちです。一人が先陣を切るといらいらをためていた職員が一気に爆発して次々に悪口を言い始めるということが起こりがちです。これはすぐに阻止しなければなりません。
悪口は全く意味をもちません。特にその場に居ない職員の話になってしまうとある事ない事が皆の中で共有され、全職員の合意となってしまいます。
議論は繰り返す
酔いが回った状態で議論をすると必ず話題が繰り返されます。たとえその話題に結論や方向性が決まったようなことでも、平気でぶり返されます。挙句の果てには少し前に話していたこととは違った結論に達してしまうことさえあります。
これでは議論をしている意味はありませんし、参加者のそれぞれが違った「結論」を「最終的な結論」と解釈してしまっていたら方向性はばらばらになってしまいます。
私は必ず、「この話題についてはこれを結論とするので以後はこの話題は禁止です」と言ったようなことを伝えるようにしています。