トイレ誘導や排泄介助はフロア業務の最も重要な業務の一つです。
入浴にお連れしようと思ったらトイレに行きたいと言い出して、10分もトイレにこもってしまい後の予定がずれるなどの経験があると思います。
ご利用者様は移動や排泄に時間がかかりますし、尿意が薄くなっている方もいらっしゃいます。
他の業務の状況、ご利用者様の状況を把握してトイレ介助をスムーズに行えるようにしてください。
目次
トイレ誘導のタイミング
後の業務をスムーズに進行させるためにもトイレ誘導はとても重要な業務です。
トイレ誘導のタイミングは業務状況を把握していなくてはできません。
現在は誰が入浴を行っていて入ってからどのくらい経過していて次の入浴は誰の順番なのか、機能訓練を行っているのは誰でどのくらい経過していて次は誰の順番なのかなどを把握しなければなりません。
・入浴、機能訓練、レクリエーションは誰が行っているのか
・各サービスの次のご利用者は誰なのか
・その方はトイレにどのくらい時間がかかるのか
排泄介助
高齢者でも下の世話をされるのに抵抗のある方は多いです。恥ずかしかったり情けなく感じてしまうからです。
もちろん、お世話になることは恥ずかしいことではないという啓蒙活動は大事ですがなかなか理屈で理解できる感覚ではないかもしれません。
ポイントはできるだけ自分でやってもらうことです。
①排尿・排泄の動作分析
排尿・排便の動作は下記の9つに分けられます。
各ご利用者様がどれができてどれができないのかを評価して、介助すべき動作を確認しておきます。
尿意
トイレまで移動
便器に座る(移乗)
ズボン下げ
排尿・排便
おしりふき
流す
下着を上げる
手を洗う
②できるだけ自分で行う環境
出来る限り自分で行えるようにデイサービスの環境を用意しておきましょう。
トイレの広さ、手すりの位置、便座の高さなどを工夫していきます。
簡単に流せるように便器の前側にもボタンを用意しましょう。
また、小規模のデイサービスでもトイレが2つあると便利です。
③足の不自由な方への介助
足が不自由な方でも出来る限りご自身でやっていただけるように注意します。トイレ介助は大きく分けて「移乗」「ズボン下げ」「おしりふき」の3つです。
立位が取れない方
立位が取れない方の場合は「おしりふき」だけでもできればやってもらいましょう。
「移乗」と「ズボン下げ」介助を同時に行うポイントはご利用者様のお腹を支点にして肩で支えながら頭とお尻を天秤のように持ち上げ、ズボンを下げた後に移乗させます。
立位が取れる方
手すりに掴まってでも立位が取れるのであれば「移乗」「ズボン下げ」「おしりふき」すべてやれるようにしていきます。
片麻痺がある方の場合手すりや壁で体を支えながら「ズボンを下げ」や「おしりふき」を行えるように指示しましょう。
尿意便意の薄い方の対応
尿意や便意が薄い方は失禁の可能性が高いのでこちらから積極的に排泄を促していきます。
送迎時には朝の食事量や飲量を確認しておき、デイサービス内での飲食量も確認にしておき日誌などに記載しておきます。
また、排尿排泄の量や間隔は人それぞれですので記録を取って声掛けのタイミングを決めていきます。はじめのうちは2時間おきくらいで声掛けを行います。
【デイサービスの基本業務はこちらから】