介護施設内はご利用者様の病状の急変、歩行時の転倒、災害の発生など様々な事故の可能性があります。
限られた人員や設備で極力事故を未然に防ぎ、たとえ事故が起きてしまっても早急な応急措置で事故の広がりを防ぐことが必要とされます。
定期的にマニュアルを見直を行いそれに基づいて訓練などを行っていざという時に備えましょう。
目次
急変の防止
高齢者が急変につながりやすい病気や症状、危険な瞬間について、研修やマニュアルなどで共有しておきます。
また、ご利用者様個々の通常時のバイタルについて把握しておけば、異常値に即座に気づくことができます。
急変につながりやすいご利用者様の特徴
急変につながりやすいアセスメントの特徴を把握しておきましょう。
こういった特徴をお持ちのご利用者様は注意して見ていきます。
①高血圧
②貧血
③血管の病気
④心臓疾患
⑤てんかん
急変が起こりやすい状況
基本的に急変が起こりやすい状況は、血圧の変動が大きくなるような状況です。
そういった状況を把握しておき、注意してご利用者様を扱いましょう。
①食事中
②入浴時
③排泄時
④機能訓練中
ご利用者様の既往歴や通常時バイタルの確認
ご利用者様それぞれの既往症や通常時のバイタルの数値を知っていれば異常値にいち早く気づくことができます。
①平均的バイタルの数値
②過去の既往歴
③これまで起こしたヒヤリハットや事故
日々の予兆の予見
急変を起こすご利用者様は何かしらの予兆を見せることがほとんどです。
バイタルサインやご利用中の様子をチェックし、予見できるように心がけます
①バイタル(血圧、脈拍、体温、SPO2など)
②顔色
③尿の量
④食事の摂取量
⑤いつもとは違った言動(目を合わせない、)
ご利用者様に関する報告の徹底
ご利用者様の状態で気になる点があれば必ず管理者に報告します。
その場を離れられない業務などがある場合は身近な職員に伝えて管理者に伝言を頼みます。
事故防止
事故が起こりやすい特徴
事故が起こりやすいご利用者の特徴を把握しておきましょう。
①麻痺を持っている方
②慌てて行動しやすい方
③腰痛、膝痛のある方
事故が起こりやすい状況の確認
事故が起こりやすい状況を確認しておきます。
①歩行時、入浴時の転倒
②椅子からの立ち上がり
③食事の際の誤嚥、誤食
④服薬時の誤薬、飲み忘れ
事故・急変発生時の対応
ご利用者様の状態確認
まずは、下記の通り事故や急変のあったご利用者様の状態を確認します。
①呼吸、脈、意識の確認
②顔色、皮膚の状態の確認
③体位の確認
ご利用者様の安全の確保と応急処置
ご利用者様を安全な場所に運び、横にさせたりします。
①足を30センチほど上に上げます。
②ベルトなど体を締め付けているものを緩めます。
③怪我をしている場合はきれいな水で洗い清潔を保ちます。
④出血が多い場合はガーゼや布で強く抑えて止血します。
気道確保
意識消失を引き起こしている場合は下記の順番で気道を確保します。
①顎先を持ち上げて頭を後ろにそらします。
②異物や舌が詰まっている場合は口内を除去します。
他の職員への応援要請
①応急処置を終えたら管理者など他の職員を呼び応援を要請します。
②管理者や看護師は状態を見極めて救急車を呼ぶか主治医に連絡を取って指示を伺います。
③また、管理者はご家族やケアマネなどの緊急連絡先にも連絡をする。
経過観察
経過観察をする場合は様態の急変に備えて職員の体制を整えておきます。
事故の記録
事故や急変の状況や職員の動きなどを記録にとっておきます。
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