消毒とは人体に有害な微生物の除去または無害化することを言います。
無害化とは微生物の感染性をなくすか、微生物の数を減少させ感染の可能性をなくす事を言います。
デイサービスの感染症予防において消毒はとても重要な行為です。下記の記事も参考にしながら消毒についも研修会を開くなど情報の共有に力を入れてください。
下記に消毒液別に消毒効果を記載していきます。
煮沸消毒
消毒するのに熱湯しか必要ない上に意外と効果的な煮沸消毒。
鍋などに熱湯を用意して5分程度つければ消毒できるので手軽です。
サルモネラ菌やポツリヌス菌、黄色ブドウ球菌、ノロウィルスなどの食中毒系の細菌類にとても効果的です。
一部細菌やウィルスに効かないものもありますので注意が必要です。
私の施設でもお茶用に作っておいたポットの残りを利用することができるので利用したコップの消毒などに使っていました。
ベンザルコニウム塩化物(陽イオン石鹸)
殺菌目的の石けんで洗浄力はそれほどありません。
細菌には有効ですが、真菌やウイルス一般には十分な効果が得られず、HIVやHBVや芽胞には効きません。
簡単に手に入りますが比較的弱い消毒薬です。
アルコール
アルコールが有効なウィルスとしてエンベロープという膜を持つウィルス(全体の80%程度)に有効とされています。
インフルエンザやB・C型肝炎などがあげられます。ノロウィルスなどに有効ではありません。
また、細菌類にも効果がありますが、芽胞形成菌(ボツリヌス菌、炭疽菌、破傷風菌)などには有効ではありません。
次亜塩素酸ナトリウム
プールで使われる消毒液。
大概の菌類やウィルスに効果があるうえ、芽胞を死滅させることができます。
ただ、刺激作用があるため皮膚や眼球などに触れると傷つけてしまいますので取扱に注意しましょう。
また、金属を腐食させてしまう性質があります。
主な商品にハイターやミルトンなどがあります。
ノロウィルスの消毒に有効です。
次亜塩素酸水
塩酸または食塩水を電解することによって得られる、次亜塩素酸を主成分をする殺菌料です。
平成14年には厚生労働省により食品添加物として指定されておりますので、口に入れても安全な消毒液として広く認知されてきました。
次亜塩素酸ナトリウムと同じ成分でできていますが、その作用は大きく違うので気をつける必要があります。
次亜塩素酸ナトリウムの主成分である『次亜塩素酸イオン』は強いアルカリ性の成分を持って居る反面、次亜塩素酸水は酸性であって手荒れや環境に対する負荷が少ないですし、金属の腐食もありません。
用途としては食材、機械、手洗いにまで使用できます。
また、ノロウィルスにも効果があります。
私のデイサービスでは次亜塩素酸ナトリウムを用途別に薄めて使っています。大概の消毒はこれのみで足りてしまいます。
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