同一労働、同一賃金という言葉が定着してきました。
これは簡単に言うと正社員でもパート職員でも同じ仕事をしたのなら同じ賃金を払いましょうという考え方です。
私はこの言葉に似た言葉として、同一デイ・同一サービスという言葉を職員に言い聞かせています。
我々のデイサービスに来所してくださるのであれば、どの職員が対応しても同一レベルのサービスを約束するということです。
同じような考え方は、フランチャイズの強みになっています。
フランチャイズのお店が好まれるのは、同じ看板を掲げているお店に行けば同じものを買えたり、同じサービスを受けることができるという確信があるからです。
セブンイレブンであればどこの店舗であっても同じ商品がおいてあるという安心があるから私たちはセブンイレブンに入るのです。
デイサービスにおいても同一サービスを提供するということはとても大事な考え方だと思います。
出しているおやつがある人は虎屋のモナカで、ある人がどこにでも売っているチョコレートだったらクレームが出ることは簡単に想像できるでしょう。
また、入浴介助を受けているご利用者様で、Aと言う職員は足の指の間まで入念に洗ってくれたのに、別のBと言う職員が担当したときは足の指の間はおろか足の先も洗ってくれなかったなどといいう場合にもクレームが出やすいです。
その場合、ご利用者様は入浴の際はAを指名して入りたいと訴えるようになります。
こうなると事業所内の予定は狂い、スムーズな営業ができなくなってしまう可能性があります。
更にAが休んだ場合は入浴しないなどというこのにまで発展することさえあります。
こういった危険を防ぐためにも(職員間の)サービスの同一化が必要になります。
同一化にはマニュアルが必要
サービスを同一化するには事細かに作られたマニュアルと研修が必要です。
送迎、入浴、機能訓練、フロア対応、事故対応などなど。
入社時にはマニュアルを徹底的に読み込んでもらい、しばらくは先輩社員について業務の手順を確認させます。
また、職歴が長くなって余裕ができてきた職員は独自のやり方になりがちです。
定期的に研修会を開いて実際のサービスのロールプレイングを行って手順を確認しましょう。
サービスの同一化とサービスの向上
サービスの同一化はサービスの向上を妨げるものであってはいけません。
ただし、よりよいサービスを実現するために、サービスの手順を変更させるのであれば職員全員のコンセンサスを取った上で行います。
できれば、月1回程度会議を行い、各業務の手順についてフィードバックを行い、改善を行いましょう。
業務改善は(PDCAサイクル→)を参照して永続的に行ってください。
同一化できないことは平等化する
同一化が難しいサービスもあります。
そうった場合はなるべく平等になるような方法を考えましょう。
その場で平等似できないのであれば長期的に考えて平等になるように工夫をして、ご利用者様にきちんと説明を行いましょう。
例えば、送迎は一人ひとり順番を決めて行かなければなりませんので、車に乗っている時間に差が出てしまいます。
ドライブが好きなご利用者様であれば問題がないですが、クレームに繋がる可能性があります。
こういった場合には長期的に見て平等になるように、週によって送迎の順番を逆にすればいいです。
また、ご利用者様に毎回じゃんけんを行わせて買った方からお送りするということを行ったこともあります。
こうすれば車内の会話も盛り上がりますし一石二鳥です。
特別待遇を求めるご利用者様には
ご利用者様の中には女王様気質で特別対応を求める方もいらっしゃいます。
お風呂は一番風呂じゃないと嫌だとか車の座席は助手席じゃないと嫌だとか・・・
こういった方は他のデイサービスなどでもわがままを通して来た結果、やめなければならなくなり、やってきたご利用者様が多いです。
そういった方にルールを突き通しても結局やめられてしまうことがほとんどです。
その場合、うまく特別扱いをして上げる必要があります。
特別扱いは他の人がわからないところで、必ず特別扱いすることを伝えた上で行います。
特別扱いする胸を説明するのは管理者や経営者などが行い下記のように付け加えます。
「今日だけ僕の権限で特別扱いしたけど、他の職員に求めないでね」
それだけで大抵のご利用者様は喜んでくれ、その後同様なリクエストをしなくなります。
もし、職員に対して同様な特別扱いを求めたら、
「私の権限じゃ特別扱いをすることができない」
といって断らせます。
もちろん全てのご利用者様に通じることではないですし、我慢していただくことも大切なので、対応方法は職員と話し合って決めましょう。
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