個別機能訓練加算Ⅱの取得に必要な生活機能の維持・向上の訓練について考えていきます。
ご利用者様が生活の中でどのような行動が取れずに困っているのか、諦めてしまっているのかを確認して、必要な能力の分析を行い、計画を立てていきましょう。
機能訓練をするなら生活にはりが出るような目標があるとご利用者様もやる気が出るでしょう。
目次
お困りごとの確認
ご利用者様が生活の中でどのような行動が取れずに困っているのか、ご本人、ご家族、ケアマネジャーなどにヒアリングを行って導き出しましょう。
困ったことがあったとしてもご本人たちが具体的に説明できない場合があります。
一日の生活のスケジュールを朝起きてから寝るまでおってどのように行っているかを一つ一つ実際に動作を行ってもらいながら確認していきましょう。
移動、着替え、食事、トイレ、入浴、家事、買物などの行動の中にあることが多いです。
環境分析
改善したい生活行動が決まったら、その行動を可能にするためにご利用者様のご自宅や周りの環境で完全できる点はないか分析します。
その際はケアマネジャーや福祉用具の担当者などにも相談できるといいです。
手すりをつけたり、邪魔なものを排除する事ができれば改善されることもあるかもしれません。
必要な能力の分析
改善したい生活行動が決まったら、どのような能力が必要で足りていないか分析します。
体力テストを行って必要な筋力や可動域を確認しておきます。
既往症や痛みを抱えている部位についても確認しておきましょう。
訓練計画作成
機能訓練計画書を作成します。
具体的に筋トレメニューや行動訓練などを策定していきます。
評価・計画変更
3ヶ月おきくらいにご利用者様の生活行動レベルの改善について評価を行います。進捗具合を計画と照らし合わせて、必要があれば計画の変更を行います。
評価を行う際は可能ならばご自宅まで行って実際に行動を取ってもらいましょう。
要介護者が主に困っている生活行動
着替え
お一人がで暮らしている方にとって着替えを自分で行うこと腕や足の可動域と筋力が必要です。
排泄
排泄に関してはいろいろな細かい作業が伴います。
ズボンを脱いでお尻をふく動作などはかなり苦労されている方が多いはずです。
買い物に行く
買物に行けなくなると外出の機会が減ってしまい、状態が一気に下がってしまう事があります。
買いたいものが買えないと生活に張りがなくなってしまいます。
また、お金の勘定がいい加減になってしまうと生活ができなくなってしまいますので、計算する習慣は維持しなければなりません。
歩行能力、買い物袋を持つための筋力、お金の計算などの能力が必要になります。
洗濯物を干す
洗濯物を干す際は洗濯物を持って腕を上に上げなければなりません。
腕を上に上げた際にバランスを崩してしまう方が多いです。
洗濯物を持ち上げる筋力、腕を上げる可動域、バランス能力などが必要になります。
料理
料理を続けていくのは火を扱うのでかなりADLの高い方しかできないかもしれません。
しかし、女性であれば台所は自分で行いたいという思いが強い方が多いですし、今はIHや電子レンジなどを使えば火を使わずに調理ができます。
レシピの計画性、包丁などの細かい手作業を可能にする力が必要になります。