介護事業を運営するにあたって利用できる助成金や補助金の制度はたくさんあります。
助成金と補助金は返済する必要がないので資金繰りが厳しい経営者にはとても助かります。
ちなみに助成金と補助金には、助成金は要件をクリアしていれば必ずもらえるもの、補助金はコンペ形式などを経て選ばれる必要がある、という違いがあります。
しかし、助成金を利用する事業者がそれほど増えないのは、下記のような理由があるからだと思います。
- 書類作成が面倒
- 制度や条件がころころ変わる
- ネット検索に引っかかりにくい
- 代行業者は値段が高い
ここでは私が自分自身で取得した助成金等を紹介して行きます。
少し面倒な物もありますが、自身で請求可能で費用対効果の高いものばかりで、経営にプラスになるものばかりですので、取得をご検討されてはいかがでしょうか。
創業補助金(中小企業庁)
http://www.chusho.meti.go.jp/koukai/koubo/
中小企業庁が行っている創業者への補助金です。
周知や選定は中小企業庁が行うわけでなく、その年毎に補助金選定などを行う事業者が選ばれるようです。
私が補助を受けた平成24年度の補助額は最大200万円でした。
金融機関などの中から指定された認定支援機関に相談した上で申請を行うことも条件とされました。
7,800件の応募があって2,125件の事業の補助が決まりました。
事業計画などを銀行員とともに作成する機会を作ることが出来たので補助金以外でもとても有意義に利用することが出来ました。
職場定着支援助成金
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyou/kyufukin/teityaku_kobetsu.html
厚生労働省が行っている助成金です。
介護職員の負担を軽減する機器の導入などによる職員の定着率の増加を目的とした助成金です。
介護福祉機器助成コースと言うものが用意されていて、福祉車両や特殊機械浴槽などの導入額の25%(平成29年度より)が支給されます。
少し前までは中小企業労働環境向上助成金と呼ばれていて、補助率も50%でした。
機器の導入さえ行えば確実に頂ける助成金ですので必ず申請しましょう。
キャリアアップ助成金
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/part_haken/jigyounushi/career.html
職員のキャリアップに際して頂ける助成金です。
たくさんのコースが用意されていますが私が頂いたのは正社員過コースのみです。
有期契約労働者から正社員化するといただけます。
労働条件が変更され、各条件をクリアしていれば必ずいただけます。
平成28年度は40万円支給されました。
平成29年度から生産性要件という指標をクリアした場合は助成金が増額されるようです。
※東京都では同条件でプラスして助成金が支給されます。
介護職員キャリアパス導入促進事業(キャリア段位制度)
キャリア段位制度という介護職員の現場での能力を評価する仕組みを導入した事業所に与えられる助成金です。
キャリア段位制度に関してはこちら
https://careprofessional.org/careproweb/summary
こちらは都道府県か支援を行っていますのでお住まいの都道府県のサイトを確認してみてください。
東京都の場合は年間200万円が最大3年間支給されます。
私はアセッサーの資格を取得して、平成29年度より申請を開始しました。
職員の介護技術の習得やキャリアアップにもつながりますのでぜひ導入を考えてみてください。
以上、簡単に紹介させて頂きましたが、如何でしたでしょうか?
単に資金の援助が受けられるというだけでなく、申請を行う過程で設備の充実や、人材育成の仕組みの充実等、経営にとってプラスになることが沢山あると思います。
是非申請を検討してみて下さい。