月末の実績報告、10日の国保連への伝送、ご利用者様への請求書の発行や受取。
デイサービスの請求業務に追われている経営者や管理者は多いでしょう。
時間に追われてなんとか請求データを送信したが、大量に返戻が起こってしまったなどという最悪の結果になってしまった方も多いのではないでしょうか。
ここでは実績の確定から請求までの流れを説明しておきます。
なお、全ての操作は請求ソフトを使用しましょう。
月額2,000円程度で利用できるものもあります。
手書きで行っていては時間もかかりますし、最近のソフトはWeb化しているのでどこにいても請求業務が行えるからです。
予定データの作成
まず、前月末には翌月分の提供表が来ますのでそれを確認して予定表を作成しておきます。提供表を確認するときは通院やショートステイの予定でお休みする日はないかなどをチェックします。
また、新規のご利用者様の予定表も契約後すぐに作っておきます。
実績データの作成
実績データはケアマネジャーに対してご利用者様がどのくらいサービスを受けたのかを報告する作業です。月末から翌月2日くらいには報告しましょう。
月末過ぎてから実績データの作成を一気にやってしまおうとすると焦りからミスや抜けが出てしまうことが多いです。
予定実績データを先に先に作成しておき、月末には再チェックを行ってすぐに確定させられるようにするべきです。
また、実績と同時の月間利用報告書を作成している場合は更に月末に溜め込まないようにしましょう。
ケアマネジャーへの報告は基本的にFAXで行います。
私の場合は窓付きの封筒を使って郵送してしまいます。金額がかかりますが、FAXの掛け間違いや遅延がないので効率的です。
請求データの作成
実績の報告が終わったら請求データを作成します。国保連への請求は毎月10日までになっています。
基本的に実績のデータに下記の項目をプラスすればほぼ完成です。
また、限度額を超えて10割負担が発生している人がいないかなど確認しておきます。
- ケアマネジャーによる実績確認の反映
- 生活保護などの公費情報の追加(※下記参照)
- 食事代などの保険外費用の算定
私は請求に必要なデータを一つのエクセルファイルにまとめています。
必要なデータは
- 生活保護受給の有無
- 食事/おやつの有無
- 支払い方法(現金払い/口座振替/振込)
全てのデータができたら国保連に伝送を行います。
伝送の方法はソフトによって違いますので確認しておきましょう。
※生活保護の基礎知識
生活保護を受けているご利用者様と契約した場合、介護サービス費の自己負担分は役所から支払われることになります。
契約後、ケアマネジャーはその旨を役所の生活保護課にケアプランを提出します。
すると介護事業所には介護券という書類が発行されます。
これは介護報酬の自己負担分を役所に請求するために必要な書類です。請求データには受給者番号などを記載する必要があります。
番号の記載を忘れたり、不備があった場合ご利用者様負担が発生してしまうので注意してください。
生活保護の単独と併用の違い
40歳から65歳までの方で生活保護の方は医療保険に加入していませんので介護保険のサービスを全額、介護扶助として生活保護から出すことになります。
これを『生保単独』と言います。生保単独の方の場合、介護保険被保険者番号はHから始まります。
また、65歳以上の方は介護保険サービス費のうち介護保険から9割分、残りの1割分が生活保護から支払われます。これを『生保併用』と言います。
単独と併用を間違ってしまうと返戻が出てしまうので注意してください。
ご利用者様への請求
国保連への請求が済んだらご利用者様の請求書を発行します。
お支払い方法ごとに注意して請求します。
お支払いに関しては下記の記事のように極力口座振替をお願いしたいところですが、ある一定数は現金受取が発生してしまいます。
現金の取り扱いと領収書の発行に注意して受け取りましょう。
【管理・営業業務の記事はこちら】
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