身体整容とは一般の方であったら毎日難なくできている、爪切り、ひげそり、整髪、洗顔、歯磨き、耳かきなどの見た目や匂いなどの見出しなみを整えることを指します。
また、化粧についても整容の一部と言うことができます。
整容を行う意味
これらの行動は生きていく上で最低限必要な行動ではないため、要介護者は面倒になりどんどん疎かになってしまいます。
逆に言うと、整容のレベルが落ちてきていると要介護者の意欲が落ちている可能性が高いことになります。
また、こういった日常生活でできていたことを放棄することは認知症の進行につながる恐れがありますので出来る限りご自身で行ってもらえるように誘導していきましょう。
歯磨きや爪切りなどは衛生上問題もあり虫歯や巻き爪などのリスクもあるので当然ケアしなければなりません。
整容の効果
整容は要介護者にとって身だしなみを整える以上の効果があります。
まず、整容の動作自体が要介護者のリハビリにつながります。
また、要介護者にって身だしなみを整え始めると、人に見られることを意識し始めます。
人に見られることを意識すると緊張感や生活に張りが生まれ、認知症予防にもつながります。
整容のやり方
ADLが落ちてしまった場合は、職員が行わなければならないことが出てきます。
出来る限りご自身で行ってもらいますが、危険が伴うところは介助します。
爪切り
爪が長いと怪我や巻き爪の可能性があるので、伸ばしっぱなしにしないように気をつけます。
特に足の爪をめんどくさがって切らない方がいますので、入浴担当者などは入浴中に爪の状態を確認してフロア担当に伝えましょう。
手の震えがある方などは介助が必要です。
入浴後など爪が柔らかくなってからだと切れやすいです。
爪についた皮膚の量は個人に寄って差がありますので、深爪に注意が必要です。切ったあとはヤスリで整えます。
ひげそり
無精髭は衛生上よくないのでこまめに剃らせましょう。
カミソリを使われる方がいらっしゃいますが、できるだけ電位シェーバーを使うようにお願いしましょう。
髭が伸びてしまってシェーバーが使えない場合はご自身やご家族ににハサミで切ってもらいます。
歯磨き
歯の清潔や口臭予防のために毎日行うように指導しましょう。
介護用の歯ブラシもありますし、電動歯ブラシも効果的です。
洗顔
朝の爽やかな気分とともに肌の清潔をももるための重要な動作です。
顔の凹凸に汚れが溜まりやすいので注意して洗わせます。
整髪
高齢者は髪の量が少なくなっているので、整髪を蔑ろにしがちです。
積極的に整髪料を持ってきてもらい髪の毛を整えてあげましょう。
高齢の男性だとオーデコロンなどをつける方もいらっしゃいます。
ブラシを頭の上に上げることがリハビリにつながります。
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