前回の開業日記から大分日が空いてしまいました。
前回の記事では私が元々感謝をしていたデイサービスを買収してはつね曳舟のオープンを決意するまでを書いてきました。
今回はリニューアルのためのリフォームとご利用者様の調整についてお話させていただきます。
一日型デイサービスから半日型デイサービスに代わるにあたってスムーズな移行のために苦労した話です。
部分的リフォーム
さて、買収は事業譲渡の形を取ることになりましたので指定申請を改めて行うことになりました。
開業日を2016年8月に決めたので6月末までにリフォームを終わらし、指定申請書の提出をすることになりました。
ここで問題になってくることが2つ。
既存のご利用者様をいかにつなぎとめるかとリフォームをどのように行うかでした。
前身となる『あれぐりあ東向島』のコンセプトは『日帰り温泉型デイサービスはつね』とはまるで違いました。
あれぐりあ東向島は7~9時間のサービスをメインとしていて入浴や機能訓練の他、食事の提供があったり外出レクを行っていました。
一方はつねのスタイルは短時間の入浴専門型です。
せっかくご利用者様が集まっていた店舗ですので、それを全て逃すにしてはもったいないのです。
また、リフォームに関してはお風呂の大々的な改装、内装、備品の出し入れなど大規模なリフォームが必要になり、2周間は掛かるとの見積もりがでました。
親会社は最後まで営業を行ってほしいとの要望でしたし、2週間も営業を止めてしまったらご利用者様を逃がすきっかけになってしまいます。
そこでリフォーム会社に無理を言って、部分的にリフォームを行って休業日を極力抑える方法を考えてもらいました。
浴室は元々広すぎるくらいだったので2つに割って一つづず工事を行うことによって入浴ができない日をなくす事ができました。
機能訓練室(食道)の階層に関しては流石に営業をしながら行うことは難しいとのことでしたので日曜の休日を絡めて3日間の休業とすることにしました。
ある日はご利用者様がいる目の前で工事の担当者が出入りするようなことも有りました。
壁紙が中途半端に剥がれているように日もありました。
ご利用者様や工事関係者に無理をかけましたが、その御蔭で最低限の休業で済ますことが出来ました。
関係者へのお詫びとご説明行脚
リフォームの日程が決まったところで、関係者へのお詫びと今後についての説明に周りました。
お伝えする内容で最も大事なことは『運営法人は代わるけど現場の職員は変わらずに営業を続ける』ことを理解してもらうことでした。
そのためにケアマネ事業所を一軒一軒回ってチラシを持って丁寧に説明することにしました。
訪問する際は電話を入れて10分程度時間をもらえるか確認をしてから伺いました。
ご利用者様への説明は更に時間をかけて行いました。
送迎の際にご家族がいらっしゃる前できちんと説明できるようにスケジュールを組んでお一人お一人丁寧に説明していきました。
職員も受けられるサービス(食事以外)もほぼ変わりないこと、送迎スケジュールが大幅に変わってしまうことなどをチラシにまとめて渡しました。
いっぺんにたくさんのことを言うと混乱してしまうような方には何度も言ってご説明しました。
一日ご利用の受け入れ
ご利用者様へのご説明も進んでいき、新しいスケジュールも大分出来上がって来た頃、問題が発生しました。
それは、高次脳機能障害を患ったご利用様で、一日預けられないと困るとのことでした。
他のデイサービスでなかなかなれることが出来ず、やっとうちの職員と馴染んでくれたので辞めさせられるわけに行かないとのことでした。
ケアマネもご家族もとても困ってらっしゃった。
職員と会議をして、1日利用者がいてもなんとか頑張ってくれるとのことでしたので、このような特別な理由のある方のみご利用を許可することにしました。
この件に関しては昼休みを交互に取ってくれたり、残業をしてくれたりと職員の協力があったから可能になったのでとても感謝しています。
結果的に既存のご利用者様の95%がそのまま残ってくれることになり、一安心でした。
さて次回は曳舟編の最終回、曳舟店のオープンから軌道に乗るまでを話していきたいと思います。
【その他の開業に関する記事はこちら】
【30代社長の全てについての記事はこちら】
[…] 第1回では既存のデイサービスを買い取って開業を決意するまで 第2回ではご利用者様を継続利用させながらリフォームを行った苦労 […]