介護保険の料金の計算の仕方は結構複雑なのでここでまとめておきます。
介護保険のサービスにはそれぞれ利用単位が割り振られています。下の例のように通所介護のサービスでも規模や時間によって分けられています。
規模はデイサービスの最大定員数などにより施設毎に決められています。規模が小さいほうがきめ細やかな介護が可能だということで報酬が高く設定されています。利用時間に関しては長ければ長いほど単価が高いです。
また、同様のサービスでもご利用される方の要介護でによっても単位が変わってきます。これは介護度が重いほうが一つのサービスに係る人員や時間が大きい事によります。
デイサービスの場合、基本の通所介護費以外に受けたサービスによって加算もプラスされます。例えば、要介護1の人が3時間通所サービスを受けて、入浴もした場合426単位+50単位で476単位が1回の利用単位となります。
また、介護職員の処遇を改善させるために処遇改善加算という加算もプラスされます。利用単位に加算割合をかけた数値が単位に加算されます。先程の例だと476単位の5.9%、28単位(小数点以下四捨五入)がプラスされて合計504単位となります。
この表はごく一部で他にももっと長い時間や職員数の不足によるマイナス等、デイサービスだけでも数百種類に分かれておりそれぞれに単位が振られています。
デイサービスの利用単位
地域密着型 | 通常規模 | 大規模Ⅰ 大規模Ⅱ | |
【要介護1】
3~5時間 5~7時間 7~9時間 |
426 641 735 |
380 572 656 |
374 364 562 547 645 628 |
【要介護2】
3~5時間 5~7時間 7~9時間 |
488 757 868 |
436 676 775 |
429 417 665 647 762 742 |
【要介護3】
3~5時間 5~7時間 7~9時間 |
552 874 1,006 |
493 780 898 |
485 472 767 746 883 859 |
【要介護4】
3~5時間 5~7時間 7~9時間 |
614 990 1,144 |
548 884 1,021 |
539 524 869 846 1004 977 |
【要介護5】
3~5時間 5~7時間 7~9時間 |
678 1,107 1,281 |
605 988 1,144 |
595 579 971 946 1,125 1,095 |
入浴加算 | 50 | 50 | 50 50 |
個別機能訓練加算Ⅰ | 46 | 46 | 46 46 |
個別機能訓練加算Ⅱ | 56 | 56 | 56 56 |
中重度者ケア体制加算 | 45 | 45 | 45 45 |
処遇改善加算Ⅰ
Ⅱ Ⅲ Ⅳ Ⅴ |
5.9%
4.3% 2.3% 2.1% 1.8% |
この単位に地域加算という地域毎に振られた数値を掛けて出た数値が介護給付費となります。
地域加算は地域による土地の値段や人件費の差を調整するための加算です。事業所が東京23区にあり、先程の例の場合504単位×10.90で5,493円が介護報酬ということになります。
このうち9割が介護保険から支払われ、1割(負担割合が1割の場合)がご利用者様からいただくことになります。
等級 | 地区 | 加算率 |
1級地 | 東京特別区 | 10.90 |
2級地 | 東京狛江市
神奈川県横浜市など |
10.72 |
3級地 | 千葉県千葉市など | 10.68 |
4級地 | 埼玉県さいたま市など | 10.54 |
5級地 | 茨城県龍ケ崎市など | 10.45 |
6級地 | 宮城県仙台市など | 10.27 |
7級地 | 北海道札幌市など | 10.14 |
その他 | その他 | 10 |
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