出店する地域を選んだら早速物件探しに入りますが、物件選びは誰もが非常に苦労しているのではないでしょうか。
私もこれまで新規店舗業務の中で最も困難な業務は何かと聞かれれば、必ず不動産選びと答えています。
それはこの世の中から運命の人を見つけ出すようなものかもしれません。
デイサービスに利用できる不動産には様々条件が付きます。
いくら小さいデイサービスでも70㎡は必要になりますし、構造や用途、消防上の法律も絡んできます。
また、世の中に出回っている物件の殆どが住宅向けですので、事務所として使うならまだしも店舗運営を禁止している不動産も沢山あります。
理想通りの不動産があればとっくに他の事業者がデイサービスを始めているものです。
さらにいろいろな不動産を見ているうちにこんな条件も付け足したいとか、この部分は妥協してもいいかなどと考えも変わってくるものです。
そうしているうちに時間が知らず知らずに過ぎていき、開業がどんどん遅れてしまいます。
不動産の選び方の重要な点や手法について述べていきたいと思います。
不動産の探し方
不動産は歩ける範囲であれば歩いて探してみるのもいいですが、それではいくら時間があっても見つからないでしょう。
不動産探しは地場の不動産屋と大きく展開している不動産仲介業者を利用するべきです。
全部で5社くらいに頼んでおけばだいたい全て網羅されるでしょう。
ときの同じ物件を紹介されて内見に行く道中で気づくなんてことがないように紹介済みの物件もしっかりと管理しておきます。
最近は不動産検索のサイトも整ってきており、詳細な条件を検索することもできます。
条件表の作成
たとえ理想的な不動産が見つかったとしても家賃が高かったり、大家が介護事業に理解がなく拒否されたりと振り出しに戻ってしまうことも何度もありました。
こういった無駄な時間を過ごさないように、もともと必要な条件をまとめて置き、それをクリアした物件のみ内見できるようにしましょう。
A4の紙一枚に下記の条件をまとめて不動産屋にFAXして、一斉に動かしましょう。
条件に記載すること
- 排除する町名
- 絶対条件
- できれば条件
- 家賃の上限
場所の限定
商圏内でもある程度地域を限定する必要があります。
デイサービスは送迎がありますので駅前にある必要はないので駅前を排除したり、
隣接自治体との境に近い場所もNGです。
地域密着型通所介護の場合、隣の地区に住む利用者を受けれることが原則不可能だからです。
また、競合のデイサービスが近くにあるのも避けたいので、似たような特徴を持ったデイサービスの場所から周囲1kmくらいは外したほうがいいかもしれません。
絶対条件
自分が開業したいデイサービスを作るのに絶対に欠かせない条件を洗い出しましょう。
「水回りの工事が可能である」
「給水の配管が30mm」
「広さが70㎡以上」
「ガスを引き込むことが可能」
「1階の物件」
「玄関に車が止められる」
できれば条件
できれば満たしていてほしい条件です。
不動産屋には「この中の条件のうち3つクリアしていたら紹介してください」
なとど指示を出しておけば不動産屋も動きやすいでしょう。
「広さが80㎡以上100㎡以下(延床300㎡以下)」(※この条件の意味は消防関連→)
「駐車場が付いている」
「天井までの高さが2m以上」
「都市ガスが通っている」
家賃の問題
家賃については別に考えなければなりません。
家賃の限度額に関しては経営を成り立たせる上で譲れない条件として不動産屋に伝えてもいいと思いますが、
家賃以外の金銭に関してはオーナーとの微妙な交渉も必要ですので、
良い物件が見つかってから不動産屋を通して条件を出していくことも必要でしょう。
- 家賃
- 更新頻度
- 敷金保証金
- フリーレント期間
いずれにしろ不動産選びは理想を追求し続けていては一生見つからないでしょう。
まずは条件をレベル分けして、絶対に譲れない条件を書いた紙を印刷して、
地域の不動産屋に配りましょう。
そしてできればクリアしていてほしい条件を何個クリアしていたら契約をするのかも決めておけば、決断も早くできるでしょう。
迷っている間に別の業者が先に契約してしまうことも多いです。
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