デイサービスを開業する場合、定員19人以上の通所介護の場合都道府県に、18人以下の地域密着型通所介護の場合は市区に届け出を出します。
基本的に開業予定の2ヶ月前の月末までに提出する必要があります。
地域密着型通所介護は自治体によって多少の誤差がありますので問い合わせてください。
私は今まで都内で5か所、関東近郊で数カ所の指定申請を行いましたが結構面倒な手続きで苦労しました。
指定申請を予定通りに提出できず月末を過ぎてしまえば、開業が1ヶ月遅れることになります。
その間営業することもできずに家賃や人件費が無駄になってしまいます。
指定申請を行う上で注意しべき点を解説していきます。
最初の相談
最初の行政への相談は、商圏調査を終えて開業候補地域が決まったときです。
開業を考えている地域の行政がデイサービスの開業に前向きかどうか確認します。
現在デイサービスは指定申請制(要件をクリアしていたら必ず指定される)なのですが、行政に寄ってはすでに規制を行おうとしている地域もあります。
私が東京台東区で開業しようとした時、介護保険課は申請をとても渋り、結局ご破算になってしまいました。
ちなみに候補の物件を見つけた際には区の建築課に物件の図面を持って行きましょう。
指定申請の際に建築基準法に上で用途変更の必要がないかも確認します。
これは指定申請書の中で、確認を取った部課と担当者お記載する項目があるのでメモしておきましょう。
指定申請書の提出の時期
指定申請の期限は月末ですが、月の中旬には最初の申請書を持っていきましょう。
なかなか一発で申請書を受理してもらうことはできません。
やり直しを行う時間を見込んで、15日頃にはアポイントを取って訪ねてみましょう。
申請書類の注意点
申請書類の中で不備が出やすい項目や注意点を書いていきます。
収支予算書(事業計画)
終始計算について出来る限り性格で詳細なものを作成しましょう。
売上については介護保険(9割分)の入金がサービスの2ヶ月後の月末に入ることを意識しましょう。
支出については家賃、人件費(法定福利費)、水道光熱費、ガソリン代など
ちなみに法定福利費に関しては正社員の場合、給料の14%程度かかります。
資格書類
手元にないものは早めに手配しておきましょう。
私は最初三科目主事だったのですが、大学の成績証明書を手配するのに1週間以上かかりました。
図面
図面に関して、最も重要なのが機能訓練室と食堂の広さです。
他の部屋についてはアバウトでもいいのですが、機能訓練室については正確に図面を作って広さを計算しましょう。
設計をしてもらった際に広さをきちんと計測してもらい記載された図面をもらっておくと便利です。
また、機能訓練室や食堂にあるキッチン、冷蔵庫、家具などのご利用者様のためではない部分は参入できませんので注意しましょう。
施設写真
施設の写真を添付する必要があるのですが、何度も取り直しを指示されることがあります。
角度がどうとかドアが開いた状態のほうがいいだとか・・・
施設の写真についてはスマホでいいのでいろいろな角度や、シチュエーションで取りまくってください。
それでどれを載せるべきか聞きに行ってもいいかもしれません。
不動産の賃貸契約書
賃貸契約書の賃借人が申請者(法人)になっていないと申請されないことがあります。
よくあるのが代表者が賃借人になっていたり、親会社や子会社が賃借人になっているパターンです。
不動産のオーナーによっては又貸しをすることを嫌がる方もいますので、必ず指定申請する法人で契約を結びましょう。
消防の許可
消防への相談はいち早く行きましょう。
最寄りの消防署に行ってここでデイサービスをやりたいので見に来てくれと頼めば見に来てくれます。リフォーム後の設計図を見せておくと指示を出してくれます。
消防の基準は通所介護の基準は全く別物で、しかもその消防署や担当者によって見解が違ったりします。
私もほとんどリフォームが出来上がった状態で相談に行ったら急に窓が必要だから作れなどと無理を言われた経験があります。
【その他の開業に関する記事はこちら】
[…] 指定申請 […]