2月ショックと言う言葉はご存知でしょうか。知らないですよね。
それもそのはず、私が作った言葉だからです。
2月ショックの意味は簡単でデイサービスの売上が2月にドカンと下がることを指します。
2月ショックは殆どのデイサービスで起こっている現象ではないかと思いますが、強く認識されていないように思います。
この記事を見た方は過去の2月の売上が前年の10月の売上からどのくらい落ちているか調べると驚かれると思います。
私も2月ショックを意識するまでは大きな売上減を経験してきました。ひどい年は20%も売上が下がっていたのです。
今回はこの2月ショックの起こる理由とその対策について話していきたいと思います。
※3月になってからの記事のですが、来年の参考にしていただければと思います。
目次
2月ショックの起こる理由
2月は28日しかない
元々2月は28日間しか営業日数がないので売上は自動的に減少します。
それもそのはず10月などと比べると3日も日数が少なくなるので売上は自然と10%程度減少することになります。
ちなみに2月はローマ帝国で作られた暦では最後の月で1年の調整のために削減されてしまったようです。
一説にはシーザーが自分の8月を31日間にしたいから、2月から1日取ってしまったという逸話も残っているようです。
寒さが続くため体調不良によるお休み、入院による中止などが続く
さて話を戻して、2月に売上が落ちる理由はもう1つあります。
寒さのため高齢者が体調を崩して体調不良や入院が増えるからです。
私の経験で言うと通常の売上から言うとなんの対策もしないと15%から20%程度下がっても不思議ではありません。
経費は下がらない
2月が日数が少ないとは言え、経費はなかなか下げられないでしょう。人件費の関しても正社員であれば給料を下げることも出来ません。
賃貸料やリース料、金利に関してもほぼかあることがないため経費はほぼ変わらないことになります。
つまり、2月ショックは売上だけが下がって経費が削減されないため利益の大部分を吹き飛ばす結果となるのです。
2月ショックの乗り越え方
2月ショックはなんの対策も取っていないと必ず起こってしまいます。
特に定員満員の人気店などでは、油断していると大きなショックを受けてしまうことがあります。
満員のデイサービスでは営業を疎かにしがちになり、2月にご利用者様の中止や入院が増えても新規のご利用者様獲得のコマがないため、利用者が減った穴を埋めることが出来ないためです。
お休み対策
2月ショックを乗り越える方法は、兎にも角にも売上を維持するために早くから準備しておくしかありません。
まずは、普段からご利用者様の体調不良を減らすためにうがいや手洗い、暖かい服装で過ごすことを奨励したり、体調に変化があったら早めの通院を勧めるなどしましょう。
キャンセル待ちの確保
また、どうしても体調不良などでキャンセルが出た時のためにキャンセル待ちを多く抱えておくべきです。
キャンセル待ちについてはこちらで確認してください。
キャンセル待ちの確保は時間がかかりますので事前に営業活動を行っておかなければなりません。
入院の場合の利用中止
入院が決まった場合でも、枠を開けられないと新規のご利用者様を入れることができなくなってしまいます。
そのまま入院が長引き、いつまでも無駄な枠を確保して置かなければならない事になってしまいます。
こんな状況を防ぐために契約書には『期間不明や長期の入院が決まった場合は利用中止とする』と言うような条項を入れておき、退院時には優先的に枠を確保するようにしましょう。
そうすれば、入院が決まったらすぐに新規のご利用者様を確保することが出来ます。
職員の時給化
正社員だと28日の月でも同じ給料を払わなければならないことは先程申し上げましたが、時給契約にすればこの問題を解決することが出来ます。
時給にすれば短くなった3日分、8時間勤務とすると24時間分の給与を削減することが可能です。
時給と聞くとパート職員ばかりになってしまうと反論されそうですが、正社員だって時給換算の給与体系にすることは可能です。
もちろんそれ相当の基本時給の設定が必要になりますが・・・
いずれにしろ2月ショックを乗り越えるにはまず、2月ショックを意識すること、そしてその対策ために準備をしておくことから始まります。
前年の秋くらいから2月のことを念頭にキャンセル待ちや新規顧客確保のための営業活動を始めて置きましょう。