この時勢にコロナウィルスについて記事を書くことは慎重にならなければなりません。
すでに様々なデマが流れていたり、各々考え方に対する賛否の意見で必要以上に炎上してしまう可能性があるからです。
しかし、少なからず介護業界にも影響が出た今、デイサービス経営者がどのように立ち回ればよいかについて、考えて見たいと思います。
経営者の基本姿勢(情報収集と決断)
経営者は責任を持って決断するのが仕事だとよく言われます。
このような危機管理に関してはその責任が更に際立ちます。
経営者は社員やその家族を食べさせていく責任があります。
しかしそれと同時に社会に貢献し、より良い世の中を作ることに貢献しなければなりません。
しかも今回の件は政治が絡んできます。
政府がいつ自粛要請や自粛の強制を行うかわかりません。
※強制が法律上可能なのかどうかはわかりませんが。
どんな自体にも素早く判断を下せるように情報を常にアップデートし、どんな決断をくださなければ行けないか常に頭に入れておき、覚悟を決めておく必要があるのです。
マスクの品薄に関して
コロナウィルスの影響が最も早く出たのがマスクの欠品状態でした。
私のデイサービスでもかなりの量の備蓄を行っていましたが、3月になった現在でも入手が困難になっている状態においては何らかの処置を考えざるを得なくなりました。
そもそものマスクの効果についてここで議論するつもりはありませんが、間違いなく言えることは従業員がマスクをしていないことのデメリットが多すぎることです。
マスクをしないことでのデメリット
- 予防としての効果
- 従業員の不安
- 利用者・家族の不安(予防効果、危機管理への疑問)
- ケアマネの不安(同上)
マスクはもはやエチケットのようになっています。つけていないと、この施設はマスクも入手できない、とかこの人は人前にマスクもしてこない危機意識のない人だというレッテルが貼られてしまいます。
これは企業に対するイメージを悪くし経営に悪影響を与える可能性があります。
よって、マスクの確保はデイサービス経営者にとって最重要のミッションと言えるでしょう。
3月6日にやっと転売禁止の措置が取られ、これから入手しやすくなるのでしょうが、それまでの間、残念ながら少々高い値段でマスクを買わざるを得ませんでした。
必需品の買い占め行為は明らかに市場を悪用した犯罪に近い行為です。
許すことはできませんが、仕方がありませんでした・・・
予防対策
事業所としての予防対策を行わなければなりません。
私は全施設の下記を行うように指示しました。
職員に対する予防対策
最初はこれだけの対策で始めましたが各施設で必要だと思う措置を話し合った上で行うようにも指示しました。
- 厚生労働省や行政、大きな病院の出す情報を沢山入手し共有すること
- 危険性のある場所へ極力行かないようにする
- 可能な限り自転車通勤にさせる
- 朝の体温チェック
- 手のアルコール消毒
- 窓やドアを開けて換気を行う
この内多くの情報を入手し、そこから取捨選択して自分たちでも行える対策を練ることを意識付けさせることで自分たちで考える力をつけてもらいたいとも思っています。
利用者に対する啓蒙活動
また、利用者への情報提供はより気を使わなければなりません。
まずは間違った情報を与えてはいけませんのでより信頼のできるソースの生情報を与えるように気をつけさせました。
しかし、高齢者も関心が高くテレビを良く見ているせいか我々以上の知っていることの多い利用者がいるのは驚きました。
また、デイサービスが不安な場所ではないことを伝えることも大事だと思っています。
お休みが続いてしまい、廃用性症候群になってしまうリスクや自宅でお風呂に入ることによるリスクがあることもしっかりと伝えて行かなければなりません。
もちろん、そのうえでコロナウィルスが怖いからデイサービスに行きたくないといえばそれを強制することはできません。
資材の供給不足
さて、意外なところで悪影響が出たのが、中国から建築資材が届かなくなったことによる工事の遅れです。
ちょうどこの3月1日から『別邸はつね西新井』のオープンを予定していたのですが、家具や浴室の建材など中国からの輸入がストップしてしまったことによって半月ほどオープンが遅れることになってしまいました。
これはこれから更に顕在化してくるであろうと土建屋さんが言っていたのですが、建築業界に限らずたくさん業界が部品を中国から仕入れているはずです。
しかも、こういう時勢になるとどのよう業界でも買い占めを行うような業者が必ず現れるそうです。
今後マスクやトイレットペーパー以外にもあらぬものが品薄に直面するかもしれませんね。