今回から3回に分けて私がデイサービスの開業を決意してから1店舗目の『日帰り温泉型デイサービスはつね』江戸川店をオープンするまでを3回にまとめて記述していきたいと思います。
私がはつね江戸川を開業したのは2012年の春のことです。
2010年からあるデイサービスの管理者の職務について、2年ほどした後に起業を決意しました。
もともと企業しようというつもりなど毛頭なく、保守的な性格なのでそのままサラリーマンを続けて行こうと思っていました。
その中で私が企業を決意したのは、世の中に自分が通いたいようなデイサービスがほとんどなかったからです。
そして自分が理想とするデイサービスを開けば、必ず儲かるとの自信が生まれたからです。今回はその経緯を見ていきながら、より成功しやすい起業のやり方について論じてみます。
デイサービスを始める前
元々私が努めていた会社は病院や診療所、調剤薬局や介護事業所専門にお金を融通する金融会社でした。
その中で介護事業所へのコンサルティング業務やM&A案件が増えていき、私も介護事業所の融資やM&A案件に多く関わりました。
融資を行う中で資金繰りに困った会社を安く買い取って、大手の介護事業所に高い金額で売るというような仕組みです。
小さな訪問介護事業所から200名入居できる有料老人ホームまで、たくさんの事業所と顧客として付き合い経営の内部まで見ることが出来ました。
どんな事業所はうまく行って、どんな事業所はうまくいかないのかがなんとなくわかっていました。
そんななか、売るに売れないデイサービスが1軒あり、その立て直しを命じられたのがデイサービス事業にのめり込んだきっかけです。
デイサービスの立て直し
私はそのデイサービスを初めて訪れたとき、これは利用者が集まらないはずだな思ったのをはっきり覚えています。
病院の待合室のような内装、カビの生えた壁、ステンレスのおいただけの浴槽、などなど・・・
職員に関してはとても優秀な人が残ってくれていましたので、なんとかご利用者様を確保しているような状態でした。
開業から1年半、一度も黒字になったこともなく毎月赤字を垂れ流している状態でした。
私にとってデイサービスのことはおろか、介護のこともまるでわからない状態でしたので、現場の業務のことは介護職のリーダーに全て任せて、唯一私にも経験のある営業にとにかく力を入れることにしました。パンフレットを作り直し、地域内の全てのケアマネジャーに会いに営業に行きました。
その後利用者様は順調に伸びて3ヶ月が経った頃、ギリギリ黒字がでるようになり、半年後には私の給料分くらいは利益が出るようになっていました。
そこで私はこんな(作った人に失礼ですが)施設でも黒字まで伸ばすことができるのだから、理想的な施設が出来上がったら、たくさんのご利用者様を集めることができるデイサービスになるのではと思い始めていました。
テストマーケティング
私は小規模デイサービスでも機械式浴槽があって、介護度の高い方でもゆったりと入浴できる施設が受けるのではと考えていました。
そこで起業を考え始めた頃、私は社長に一つの提案を出しました。
「200万円かけてお風呂の改装工事をさせてくれと。必ず1年で200万円以上の利益を上げて見せるから」と」。
社長は渋々提案を飲んでくれて、1週間の突貫工事で機械式浴槽を導入したのでした。機械式浴槽の写真をばんばん載せたパンフレットを300枚刷って、区内の全ての居宅支援事業所に配りました。
すると、すぐに足の不自由なご利用者様を担当しているケアマネから数件の問い合わせがあり、3ヶ月後には売上が30万円ほどアップしていました。
私はこう考えていました。私が理想とするデイサービスを100%とすると、40%程度のデイサービスで30万円の利益を出すことができたのです。
ならば全て100%のデイサービスを作れば必ず成功すると確信を得たのです。私は成功のためのテストを行い、勝算を得た上で起業へと動き出したのです。
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